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GID Link 代表 椎太 信 プロフィール

椎太 信(しいた のぶ)福岡県 研修講師団講師
GID Link 代表:椎太 信(しいた のぶ)
1970年生まれ 性別不合・FTM(トランス男性)当事者

防災士
GID学会エキスパート研修終了
マインドフルネスプロ認定講師
心理カウンセラー・うつ病アドバイザー、家族療法カウンセラー 他

添乗員を経て、旅行会社を経営。その後、旅行業を廃業し以前より興味のあった精神世界を学び始める。心の癒しの必要性を感じ、マインドフルネス、コーチング、心理カウンセリングやセラピーの勉強をし、医療機関でも使われているヒーリングの資格をアメリカで取得。現在はセミナーやカウンセリング、セラピーを現職とする。

2011年より一社)gid.jp 〜性同一性障害と共に生きる人々の会〜の中国・九州支部の交流会などに参加しボランティアで手伝いをはじめる。その後、中国支部と九州支部がそれぞれ独立することになり、2013〜2016年 初代九州支部長に就任、2016年退任後、GID Linkを設立。

2012年から小学校、大学、医学部看護学科などでGT(ゲストティーチャー)として授業を行う。
2022年から
東北大学、防災科学技術研究所、ロンドン大学との「LGBTQ+と災害」の研究調査に当事者団体として参加。2023年3月に東日本大震災の被災地を巡るフィールドワークに参加し、その後仙台で開催されたワールド防災フォーラムにて「多様な性の視点から考えるインクルーシブ防災について」発表。兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科も加わり、アンケート調査などを行う。ぼうさいこくたい2024ではインクルーシブ防災のパネラーとしても登壇。

その他、講師としては県庁や地方自治体、公立・県立の小学校〜大学・専門学校の生徒、教職員やPTA、精神保健福祉士や民生委員、病院、企業向けに人権学習や職員研修、福岡教育事務所 教頭・副校長人権教育研修会、校長会、市民講座、県民講座、など多数担当し啓発のために活動中!

心理カウンセラーとして性別違和を抱える当事者及びご家族、支援者のサポートや相談業務を行う。
2023年4月より福岡県レインボーホットラインの電話相談業務も委託事業として担当している。
2024年能登半島地震に伴い、1月1日より能登半島地震セクシュアルマイノリティ当事者専用電話相談窓口を開設。現在も電話相談受付中。

活動実績はこちらから

皆さん、はじめまして

幼少期〜思春期


僕が生まれた時代は「性同一性障害」という言葉すらない時代だったので、自分は頭がおかしいと思っていました。
幼少期はお◯ん◯んは、「いつか生えてくる」と信じていました。
幼稚園のスカートの制服、赤いランドセルなどが嫌で嫌でたまりませんでした。
自分は頭がおかしいから「絶対人に知られてはいけない」と思い、なんとか我慢して生活していました。

中学生になると制服や2次性徴による月経や胸の膨らみなど耐え難い事が更に増えます。

この頃からいじめや嫌がらせが始まります。
僕の場合、幸か不幸か私立の中高一貫の女子校に通っていました。
力は全校生徒の中でも1番強かったので、表立ってのいじめはありませんでした。
しかし、かばんや靴を隠されたりの嫌がらせはしょっちゅうでしたが、共学の子に比べるとまだマシだったと思います。

高校生位になると「このまま一生自分を隠して生きていかなければならないのか?」
「それならなんのために生まれてきたのか?」「死んだ方がマシなんじゃないか?」
色んなことを考える毎日でした。

青年期


初めての仕事は、添乗員(ツアーコンダクター)でした。仕事内容は大好きだったのですが、自分を偽って生活することへのストレスが募っていきます。

そんな頃、TVで上岡龍太郎さんの「50人に聞きました」と言う番組で、僕のような人が世の中にたくさんいる事を知り、「僕は頭がおかしいんじゃなかったんだ」と、とても嬉しかったのを鮮明に覚えています。

その反面自分を隠して生きていくことに限界を感じ始めました。
添乗員を辞め、居酒屋で板前や、掃除屋、クリーニング屋、ガソリンスタンド、引越し作業員、弁当屋、営業職など色々な仕事に就きました。

幸いどの職場でも認めて頂き、教育係りのような立場にいました。
社員になれと言ってくださる企業もいくつかありました。
しかし僕がFTMということがバレ「そんな特殊な人はちょっと…」とクビになるのです。

就職活動をしても、見かけは男なのに女子校出身。

それだけで中々仕事も決まりません。
やはり女を演じて生きていくしかないんだと、あきらめかけた頃、「そんなコソコソするなら、女を好きになる資格はない。
信は信やろ?もっと自分に自信もちーよ、性別なんか関係ない」と当時付き合っていた彼女に言われました。

その時「あー、世の中にはこんな考え方の人もいるんだ。そうだ僕は別に悪い事をしているわけじゃない。もう、隠すのはやめよう!」と思い、カミングアウトを決めました。

活動のきっかけ


僕が、生きてきた時代は「性同一性障害」という言葉もなく、相談できる人もいませんでした。
今は、法律もでき特定の条件をクリアすれば、性別を変更することが出来る。

そして、「知ろう」としてくださる方も増えてきました。
しかし、そんな時代になっているにも関わらず『子ども達の悩み』が、僕が悩んでいた数十年前の時代と何ひとつ変わっていない。

衝撃を受けました……。このままじゃいけない。
大人である僕たちが伝えていかないといけないんじゃないか?
それが、僕が活動を始めたきっかけです。

2011年から社)gid.jp 日本性同一性障害と共に生きる人々の会中国・九州支部の交流会に参加するようになり、お手伝いを始めました。2012年、中国支部と九州支部がそれぞれ独立するのをきっかけに、2013年初代九州支部長に就任致しました。

2012年から小学校、大学、医学部看護学科などでGT(ゲストティーチャー)として授業を行い、2016年3月まで初代九州支部長として活動をする中で「知る」事の大切さを痛感しています。

しかし、基礎的な話を聞ける場がほとんどありません。
「知らない」ことが差別、偏見、いじめに繋がる。
だから1人でも多くの方にセクシュアルマイノリティの知識を伝えていく事が大切ではないか?

それなら、いつでも基礎的な話を聞ける場というものを作りたいという思いから、2016年に当事者と家族、友人、学校、職場、社会、地域を「絆」で結ぶという想いのもとサポート団体を設立しました。

特に性別違和を抱える当事者や性別違和で悩む当事者や家族、支援者の方々への相談支援や人権研修、人権学習、講演会、交流会などの啓発活動を中心に行っております。

「GID Linkに行けば、基礎的な話を聞けるらしいよ」という情報をぜひ他の方達にもシェアしていただけると嬉しいです。
交流会では人前では聞きにくいようなぶっちゃけトークも満載で好評です。
ぜひ一度遊びにいらしてくださいね!お待ちしております。

私は性別違和を抱える当事者の中でも強く手術を望む立場の当事者としてお話をさせて頂いております。
人それぞれ、抱えている悩みや価値観、考え方なども違います。そのため私が伝えることが全てではありません。
いろんな立場の方の話を聞いて頂けるとより理解が深まるのではないかと思います。

椎太からのメッセージ

ただ「自分の望む性を生きる」という”当たり前を”奪っている社会に氣づいて欲しい!

「氣付いていないだけであなたの周りにも必ずいる」性的マイノリティの子どもたち。そのほとんどは家族を悲しませたくないから「自分さえ我慢していれば」と、親にも言えず、誰からも氣づかれないように自分を隠して生き続けています。「ありのままの自分でいたい」ただそれだけなのに‥。それがどれほど苦しいことなのか?

想像さえしたこともない大人たちは些細な言葉で傷つけているかもしれません。1人で悩み、中には自ら命を絶つ子どもたちもいます。まずは「否定をしない」ということから始めてほしいです。

多様な性のあり方を学び、共に生きていく社会とは?少しでも知るきっかけになれば嬉しいです。
最終的には、セクシャルマイノリティの全ての人たちが周りの人達に氣を使うことなく、また、周りの人達も僕らに氣を使わない…。そして当事者が権利を主張することなく、自分らしく暮らし、お互いに違いを尊重し合える世の中になればいいなぁと思います。

GID Link 副代表 有藤 里 プロフィール

GID Link 副代表:有藤 里 (ありとう みり)
ALLY ヘテロセクシュアル・シスジェンダー

防災士
GID学会エキスパート研修終了
JCLAコーチ認定取得講座終了

メディカルハーブコーディネーター・ハーバルセラピスト
健康リズムカウンセラー

 

 

はじめまして。有藤里です。
短大卒業後、商社勤務を経て小売業の管理職や役員として経験を積み、経営者として起業しました。
子育てをしながら仕事をし、忙しい毎日を過ごしていました。しかし、2011年大切な人を失い、助けられなかった命に対する悲しさを抱えるようになりました。会社を去り、シングルマザーとして子育てをしながらコーチングや心のケアの勉強をはじめました。

椎太との再会


2015年に代表の椎太との再会がきっかけで、トランスジェンダーや専門医の講演会、交流会に参加し、初めて体験談や詳しい話を聞きました。セクシュアルマイノリティの方々は周囲の無理解や差別、偏見により家族や仕事を失うなど社会的、経済的困難に陥りやすく、自分の存在を社会に顕在化させることが危険と思っており、両親や友人にさえ打ち明けることができないと知りました。

 また当事者の多くは子どもの頃に「自分は頭がおかしいのだ」「本当の事を言うと氣持ち悪がられる」「絶対に人に言ってはいけない」と思うようです。両親にさえ打ち明けることができず1人で悩んでいる子どもたちも多く存在していることを知りました。「家族を悲しませたくないから、自分さえ我慢すればいい」と社会や周囲が求める性を演じ続けようと決め、自分を殺して生きている子たちがいます。

私が全く想像すらしたことのない世界でした。こころの病や自殺念慮を持つ子どもたちのあまりの数に驚き、こんなに多くの子どもたちが悩み、苦しみ、私たちが当たり前のようにしていることが出来ないという事に愕然としました。ただそうあるだけで…。人を傷つけたり、裏切ったりしたわけでもない、何も悪いことをしていないのに自分を責め、差別され「死のう」と思っている子どもたちがいます。

1人でも理解者がいることで助かる命があることを知りました。

「知る」ことで変わる


 私も「知る」前は、自分とは無縁の世界の話だと思っていましたが、子どもを持つ親として「自分の子どもが当事者の可能性もあったのかも」と考えさせられました。私は「正しい知識を知る」ことで大きく変わりました。伝えることで助かる命があるならば自分も伝えていきたいと思い、活動をはじめました。

 当事者の母親の多くは当事者の子どもに対して「ちゃんと産んであげられなくてごめんね」と言います。しかし、そう言われた子どもは「産まれてきてごめんね」と死にたくなるようです。だれも自分を責めることのない社会になって欲しいです。セクシャルマイノリティの方たちは、ただそうあるだけなのです。私の知っている当事者は、家族思いのとても優しい、いい子たちばかりでした。当事者の方も当事者の家族の方も悪いことをしているわけではありません。胸を張って堂々と生きてほしいです。私の願いは一人でも多くの当事者や当事者の家族が笑顔で生活することです。

 この活動をとおして感じたことがあります。全ての人権に共通していることは、「少数者をいないことにしない」ことだと思います。多数者=(イコール)普通ではないということです。

「私は差別なんかしない、偏見もないし」と思っている方の無理解から「意図しない差別」や「無意識の偏見」を日々生み出しています。私たち全員の問題で「自分ごと」として捉え、まずは「正しい知識を知ること」「否定しないこと」から始めましょう!

あなたがあなたらしくいられるように… 


 輝かしい未来ある子ども達のために、セクシャルマイノリティの方が、 差別や偏見なく「自分の望む性を生きる」ことができ 自分らしく暮らし、お互いに違いを尊重できる社会環境の実現を 社会と共に作っていくことを目指しています。

最後に私の大好きな言葉を送ります。「I am enough」

ありのままのあなたがそこに存在するだけで十分に素晴らしいのに、
「もっとちゃんとしなきゃ!」「あの人みたいにならなきゃ!」
と無意識に人と比較し、自分を否定し、傷つけている方がたくさんいます。

誰もが生まれながらに持っている才能や能力をもう一度思い出して、
ありのままの貴方で、心のままに生きる喜びを思い出してください。

「本来のあなた」を取り戻す事ができますように・・・。

自分のすべての存在を尊重し、生き生きと笑顔で暮らせる方々が溢れる世界になりますように!

 


悩みを抱える方へ


一人で悩まず、信頼できる人や団体、相談窓口に相談してください。
たくさんの相談者との対話の中から「自分に対して一番偏見を持っているのは、実は自分自身かもれない」と思いました。
私は子どもの頃から「自分は頭がおかしい」「自分なんてダメだ」「存在してはいけないんだ」と思ってずっと生活してきました。
でも「あなたはあなたで、そこに存在しているだけで十分価値があります」「あなたがあなたらしく居れるように」私たちもサポートしていきます。

福岡県では4月から「ふくおかレインボーホットライン」という電話相談窓口もできました。セクシュアルマイノリティの当事者が対応しております。秘密は守られているので安心してご相談くださいね。

福岡県レインボーホットラインチラシ

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